30代前半の女です。現在は結婚して子どももおり、平凡ながら幸せな生活を送っていますが、今でも頭の片隅に時々浮かぶA君との体験をお話しします。彼とは社会人になって間もない頃、かれこれ10年前に出会いました。大学卒業後に地元を離れて就職し、初めての一人暮らしに奔走していた頃です。ゴールデンウィークを利用して地元に帰省し、友人と遊んでいた時に知り合いました。いわゆるナンパでした。男女2人ずつでカラオケに行ったような記憶があります。話をすると彼は私の友人と間接的に知り合いだということがわかりました。その時はなんとなく素敵だなぁと思いましたが、どうせ休み明けにはまた県外に出ていくのだからと思い、特に連絡先の交換もしなかったんです。しかし、解散後にどうしても彼のことが気になり、私の友人を介して連絡先をゲット。連絡してみると、彼も帰省中だったらしく休み明けには県外に出て行くとのこと。そこで知ったのが職場も住まいも私と近いということでした。勝手に運命的な感情を抱き、戻ったら2人で飲みに行こうと約束しました。何度かメールのやり取りをして、2人で飲みに出かけたその日、その席で彼から付き合おう?と言われました。実は彼、かなりのハイスペック。地元で一番の進学校を卒業し、某有名大学へ進学。そのエリアでは有名な銀行に就職していたのです。見た目はスマートでしたし、銀行員が取得させられるファイナンシャルプランナーの勉強もしていました。日頃から勉強する彼といれば、私も同じように勉強するようになるため切磋琢磨できる相手でもあることにとても嬉しかったです。付き合って数週間は幸せの絶頂。時間を見つけては会いにきてくれましたし、クサい台詞も恥ずかしがらずに投げかけてくれる人でしたから。しかし、私たちはお互い社会人に成り立ての身。彼は職場で自分が思うようにいかないこと、特に銀行という独特の古いしきたりの中で、今で言うパワハラに近い環境に心身をすり減らしていきました。会う度に笑わなくなり、会う回数も減り…。私なりに考え抜いて彼にかけた言葉は「そんなにつらいなら辞めていいんじゃないかな」。もちろん頑張ってほしかったけど、頑張ってる人に 頑張って!といいたくないし、私は銀行員だからあなたと付き合ってるんじゃないよ、ということで彼をホッとさせてあげたかったのです。しかし、その一言が原因なのか、その直後に別れを告げられました。そんな弱っている彼が求めたのは、私と出会う直前まで付き合っていた元カノだったのです。単に別れるよりショックでしたね。突然別れを告げられた私は悲しさのどん底。藁をもすがる思いで、彼に最後のお願いをしました。元カノと復縁がうまくいかなかったら私に連絡してほしい、と。つまり、二番でいいから…ということでした。もう連絡が来ることはないものと半ば諦めていたのですが、なんと数日後に彼から連絡が。私はプライドを投げ捨て、そんな彼を受け入れてしまいました。しかし、そんな状況でうまくいくはずもなく、結局はすぐにお別れしましたけどね。今でも、あの時受け入れてよかったのかと、ふと考えてしまいます。そして、あの時もっと違う言葉をかけていたら未来は違っていたのかな、とも。そして、本当に私は彼のスペックが無くても好きになっていたのかな、と。
30代女 ハイスペックな彼との復縁 復縁失敗。
